大人のための偉人伝


「大人のための偉人伝」(新潮選書:木原武一)を読んだ。

シュバイツァー、ヘレン・ケラー、リンカーン、ガンジー、ナイチンゲール、キュリー夫人、エジソン、カーネギー、野口英世、二宮尊徳と、子供向けの伝記ではお馴染みの人物だ。

偉人と言われきた人たちが、現代に生きる私たちとどこが違うのか、なぜ彼らが偉人と言われるのか?その違いは何なのか?作者が多くの資料を集め子供向きの伝記に描かれる表向きの良い面だけではなく、あまり知られていない真実の場面も詳しく説明してくれている。

一人平均20ページくらいだが、一人ひとりとても深く書かれている。

すべてのキャリアを捨てアフリカ人のために生きた、シュバイツァー
人間そのものが奇跡、ヘレン・ケラー
意外に普通の人だった、リンカーン
平凡に徹した偉大なる魂、ガンジー
勇気と行動の人、ナイチンゲール
永遠の女学生、キュリー夫人
仕事が人生、エジソン
良く稼ぎ良く費消した、カーネギー
疾走する野心家、野口英世
経営コンサルタント、二宮尊徳

私たちが幼いころに聞いた偉人像と実際の彼らの人生とが、意外にかけ離れていて面白い。

最後の二宮尊徳の言葉が印象的だった。

世の中はだれも、聖人は無欲だと思っているが、そうではない。実は大欲であって、いちばん欲が深い。賢人がこれに次ぎ、君子がその次で、凡夫のごときはもっとも小欲である。学問とはこの小欲を大欲に導く術のことである。大欲とは何かと言えば、万民の衣食住を充足させ、人身に大福を集めることを欲することである。」

私はどうだろうか?私も大欲を抱いて生きているだろうか?

スポンサーリンク
スポンサーリンク




スポンサーリンク