リタイヤ後、絵画を描く

自分は何がやりたいんだろうと、昔、書き溜めておいた「やりたいことリスト」を見返した。

和歌、俳句、登山、マラソン大会出場、料理、DIY、スポーツジムに通う、タイ古式マッサージを学ぶ、日帰り温泉巡り、絵画、などなど

暇な時に思いつくままに書いておいたものだ。

この中で絵画に目が留まった。

そういえば、大学時代は、西洋美術に興味を持っていて、いろいろな西洋絵画に関する本を読み漁っていたのを思い出した。

特に好きだったのは、フランスの画家ポール・ゴーギャンだった。

ゴーギャンをモデルにした、サマセット・モームの代表作『月と六ペンス』の主人公チャールズ・ストリックランドは、私の憧れの生き方だった。

ロンドンの金融街で株のブローカーとして働くチャールズ・ストリックランドは、よき夫であり、よき父親である普通の男であった。

しかし、ある日仕事も家族もすべて捨て、一人画家を目指しパリに住む。関わるすべての人を不幸にしながらも、憑かれたように黙々と絵を描き続ける。

そんな彼が最後にたどり着いたのは、南国のタヒチだった。そこで彼は渾身の作品を描ききり息絶える。

しかし、その絵は誰の目に触れることなく、遺言通り焼かれてしまう。

「南国の島で好きな絵を描きながら生活する。なんて素晴らしいんだろう!」こういう生き方もありではないかと思っていたものだった。

今現在の私を振り返ると、あまり贅沢はできないが、働かなくてもいいだけのお金があり、子供達には手がかからないし、住宅などの借金もない。

今なら絵画を描きながら、物価の安い東南アジアの国で過ごせるのではないか?昔は夢物語だと思っていたことが、今、実現可能な状態になった。

リタイヤ後の選択肢の一つとして、考えを進めるのも面白そうだ。

もしやるなら、日本にいる今、絵の勉強を始めないといけない。ある程度の絵が描けるまでには結構な時間がかかるだろう。5~6年はかかるだろうか。

できるかな?

さて、ゴーギャンの生き方はとても興味深い。

株式仲買人(ブローカー)として、そして実業家として成功していたゴーギャンが、株の大暴落で多くの資産を失い、絵画を描くために、独りタヒチに渡る。タヒチでは絵を描くキャンパスを買うお金もないほど、経済的に困窮し、最後は独り寂しく南国で亡くなったということだ。

私もゴーギャン同様、株で資産を築き、今、自由を手にしようとしている。株価の暴落で多くの資産を失ったゴーギャンの轍を踏まないように注意したい。

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