来週で会社を辞める。
社会保険証を使えるのも、残りあとわずか、使える間に歯の治療をしておこうと、先日、歯医者に行った。
私の行きつけは、幼馴染のやっている歯医者だ。
もう20年以上やっていて、働いているスタッフも多く、最新の医療機械も揃っている、個人営業の奇麗な歯科医院だ。
歯に麻酔を塗ってしばらく待っている間、歯医者というビジネスについて考えていた。
もちろん、今から歯医者になろうというわけではない。
もし、私が幼馴染の彼の立場だったら、果たして、今の環境をすべて捨てて、セミリタイヤできるだろうか考えた。
自分の我が儘で、20年以上続けてきた歯科医院を畳み、スタッフを解雇できるだろうか?
当然できないだろう。
風邪をひくわけにもいかず、1か月以上の長期休暇もとれず、辞めるわけにもいかない。
自営業者は、意外に、自由ではないかもしれない。
もし辞めるなら自分の後継人を作り、歯科医院を存続させなければならない。
人を雇うといういうことはそういうことだ。
忙しなく働くスタッフを見ながら、サラリーマンでよかったと思った。
手に職のあるサラリーマンは、意外に、自由だ。いつでも辞められる。
私の代わりはたくさんいるし、再就職も簡単だ。
私の代わりに入った68歳のおじいさんをみればわかる。(因みに、そのおじいさんは、今、会社を休んでいる。コロナに感染したそうだ。)
私も、これから自営業者(個人事業主)になろうとしているが、絶対に人を雇ってはいけないと思った。簡単に、会社を畳むわけにいかなくなるからだ。
個人でできる小さなビジネスをしたい。