失敗の科学

No.40 「失敗の科学」著:マシュー・サイド

心に残った言葉3つ

人は見たいモノしか見ない

失敗は欠かせない、失敗に対する考え方

失敗はより賢くやり抜くためのチャンスでしかない(ヘンリー・フォード)

思ったこと・感じたこと

人の命に関わる、決して失敗が許されない世界として航空業界医療業界を挙げていた。

この2つの業界の失敗に対する考えは違うようだ。

航空業界は、「人は失敗をするもの」と個人に責任を負わせないで、個人の失敗をみなで共有した。その結果、航空機事故が圧倒的に少なく抑えられた。

かたや、医療業界では、「優秀である医者が失敗するなどありえない」と考え、犯してしまった失敗の隠ぺいが常習化し、失敗の原因をみなで共有することなく、同じ失敗が繰り返されている。

実は、株のトレード(短期中期トレード)で利益をあげるのも、失敗に対する受け止め方がとても重要となる。

儲けられる人と儲けられない人の違いは、失敗をどう受け止めるかにかかっていると言っていい。

上手いトレーダーは、「人は失敗犯す」と理解している、そのため失敗した時の対処を予め考えている。

人はそれを売買ルールと言う。

下手なトレーダーは売買ルールがないので、株価が思惑の反対方向に行った時に、対処のしようがない。

上手いトレーダーは自らの売買ルールに厳格なので、株価が思惑の反対方向に行った時に、すぐに損切りできる。

私のようにストップロスを設定して、それ以上の損失を発生させないようにしている人もいる。逆に思惑通りに行けば、ストップロスを引きあげることで、利益幅を伸ばすことができる。株で利益をあげる大切な考え方「損小利大」(損を小いさく、利を大きく)だ。

その他に、上手いトレーダーは売買ルールに「株トレードに使うお金は失ってもいい余剰資金」と必ず書いてあるはずだ。

彼らは経験的に、失敗が許されないお金でトレードすると「損小利大」の逆「損大利小」になるということを知っているからだ。

生活に必要なお金で売買すると、思惑と違った方向に株価がすすんだ時に、損失を受け入れられず、損切りができなくなる。その結果、損失額がどんどん大きくなる。

逆に、運よく思惑通りに株価が行ったとしても、得た利益を失いたくないとすぐに利益確定してしまう。本当はもっと儲けられたにもかかわらずだ。

一寸先の見えない株の売買では、失敗は当たり前。問題は、初めの失敗をどのように受け止め、どのように対処するかだ。それを間違わなければ、失敗は失敗ではなくなる。

この本は、すべての株トレーダーが読むべき本だと思う。

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