安いアジア再び

アメリカの長期金利が3%を超えた。長期金利の上昇により、今まで新興国に向かっていたお金が、再びアメリカに戻っていると聞く。

97年7月にタイから発生した「アジア通貨危機」は、アメリカの利上げが原因であるという。各国が調達していたドル資金が利上げでアメリカに巻き戻ることで、ドル調達が困難となった。

そこに投機筋が乗じ、外貨準備が枯渇し、通貨制度が崩壊して、結果として、アジア通貨は軒並み、大幅に下落することとなった。

私がタイを初めて訪れたのは1999年、シャム湾に浮かぶタオ島にダイビングに行った時だった。

その時ダイビングの費用はむちゃくちゃ安かった。高い航空チケット代を払っても日本よりも安く潜れたものだ。当時タオ島に行く交通手段が未発達のため隠れ家的なダイビングポイントだった。

それが2007年くらいからダイビング費用が上昇し始めた。それと共に交通手段が整備され観光客が気軽に訪れられるようになった。海も汚くなったと現地のダイブショップで働く日本人の方が嘆いていたのを思い出す。高い航空チケット代を払うよりも国内の伊豆あたりで潜る方が安くなった。

タイのカオサンに行くと必ず食べに行くバーミーナムの値段が2003年頃20バーツで食べられたが、25バーツ、30バーツと徐々に上昇、一昨年の2016年に行ったときは50バーツになっていた。

いろいろな物やサービスの値段が年を追うごとに上がっていった。

しかしお金がタイをはじめとする新興国から流出しているのであれば、近い将来経済の停滞、リセッション、さらには1997年のアジア通貨危機のような通貨安が起こるかもしれない。

円に対してタイバーツをはじめ東南アジア全体の通貨が安くなれば、タイ長期滞在を目指す私にとっては都合がいい。

勝手な言い分ではあるが、安いタイに再び戻って欲しいものだ。

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