健全な欲=善

億万長者への旅に行こうとする時、一人で行くと途中で疲れてしまうので、友達を連れて行かないといけないと斎藤一人さんは言う。その友達とは「欲」だ。この欲と二人連れなら疲れることなく旅をすることができる。

注)斎藤一人さんとは、実業家で、「銀座まるかん」の創業者で、日本一の納税者だった人だ。

一人さんが見ていて思ったことは、お金持ちになれない人は、欲がないのだそうだ。

この時に気を付けなければならないのは、友達に良い友達と悪い友達がいるように、欲にも「良い欲」と「悪い欲」があるということだ。

お釈迦様もキリストも、世界を良くしたいと思った、これも「欲」だ。そして一所懸命に働いて高級車を買いたいというのも「欲」。これらは健全な欲であり、良い欲である。

反対に、働かないで人の持っているものを欲しがったり、銀行強盗をしてお金を奪う、これも「欲」ではあるが、悪い欲だと一人さんは言う。

みながお金持ちになれない最大の理由は、健全なる欲と悪い欲をごっちゃにして「欲」はいけないと思っているからだと一人さんは言う。

悪い欲がいけないのであって、神が人間に与えた「欲」、それ自体が悪いわけではない。むしろ健全なる欲は善である。

私も、欲がないことが良いこと、正しいことと思わされて生きてきた。私の心と脳のなかに「欲=悪」と間違ったプログラムが刷り込まれてしまったようだ、このプログラムを「健全な欲=善」と書き換えなければならない。

一人さんが弟子たちに一番最初に教えたのが、このプログラムの書き換えだった。心と脳に「欲=悪」のプログラミンがされた状態で、お金儲けの実践を教えたところで上手くいくはずはない。気持ちと行動が伴わないのだから、拒否反応を起こす。

一人さんの言うことは、まったく理にかなっている。これを知らずにいくら懸命にお金持ちになるための努力をしても、成果は上がらなかっただろう。

この動画を聴いていたら、昔読んだ「大人のための偉人伝」(新潮選書:木原武一)という本を思い出した。私もこの本を読んで「欲」について考えたことがあった。

一人平均20ページくらいだが、一人ひとりとても深く書かれている。

すべてのキャリアを捨てアフリカ人のために生きた、シュバイツァー
人間そのものが奇跡、ヘレン・ケラー
意外に普通の人だった、リンカーン
平凡に徹した偉大なる魂、ガンジー
勇気と行動の人、ナイチンゲール
永遠の女学生、キュリー夫人
仕事が人生、エジソン
良く稼ぎ良く費消した、カーネギー
疾走する野心家、野口英世
経営コンサルタント、二宮尊徳

私たちが幼いころに聞いた偉人像と実際の彼らの人生とが、意外にかけ離れていて面白い。

最後の二宮尊徳の言葉が印象的だった。

世の中はだれも、聖人は無欲だと思っているが、そうではない。実は大欲であって、いちばん欲が深い。賢人がこれに次ぎ、君子がその次で、凡夫のごときはもっとも小欲である。学問とはこの小欲を大欲に導く術のことである。大欲とは何かと言えば、万民の衣食住を充足させ、人身に大福を集めることを欲することである。」

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