秘密の小部屋さんは20年間(2003年当時)ずっと考えてきたことがあるそうだ。それは
「相場とは何か?」
この問いに、いくつかの例をあげて、氏の考えを述べて下さっている。
その一例として、「相場とは腹の立つ仕事である。」と言っている。
たしかに、相場ほど腹の立つ仕事は、他にないだろう。
損をしたらもちろん腹が立つが、利益が出ても腹が立つのだから。なぜなら天上で売り抜けることなどめったにできないのだから。
しかし秘密の小部屋さんは、「相場に対して決して腹を立ててはいけない」、「腹を立てない自分を作らないといけない」という。
なぜか?
<引用ここから>
この段階の人は存在意識の中でこの不愉快極まりない、自分の思い通りにならない価格変動の不安定さから逃げ出したいと考えており、しかもその反作用として否応なく相場に捉まえられており、そのために損をしている銘柄は、損切りよりも塩漬けにすることを選ぶからなのです。
損切りをした場合はそれなりのお金が手元に残りますので、また再び不愉快な価格変動の渦の中に、わが身を置かざるを得ません。ところが塩漬けにしてしまえば、それでジ・エンド、諦めと共に、その不愉快さからある程度の距離を保っておくことができるのです。
<引用ここまで>
なんと我々は自分の意識していないところで、自ら望んで塩漬け株を作っているのだそうだ。
たしかに、私もそう思う。
腹を立てない自分を作らない限り、塩漬け株を作るトレーダーから脱却はできないということだ。
「相場とは何か?」
突き詰めて考えるならば、色々なことが見えてきそうだ。