<引用ここから>
世情が少し騒がしくなってきましたので、久しぶりに少しだけ、書かせていただきます。 何でもいいから書いてくれ、というメモも頂いていることですので。
〇 荒野原 とてもコスモス まで行けぬ
一時、「金持ち父さん、貧乏父さん」なる本が、ベストセラーになったことを、ご記憶の方も多いと思います。
この本は、部分的にはキラリと光る箇所も多少あったのですが、内容的には大した本ではなかったので、読まれた方もほとんどは今、何が書いてあったのか覚えていられないと思います。
〇 マグマ深く 新月ごとに 軋む島
ところが、その続編には、なかなかどうして人生の根幹に関わることが書かれてあり、かなり有意義な本だったと思います。その続編は、正編に比べると半分も売れなかったらしく、ほとんど話題になることも無く、消えていきました。無駄なことほどよく知られ、大切なことは無視されるという、正に定石通りの人生の皮肉そのままの結果でした。
〇 かつてありき まごふかたなき 風の樫
さらにその後、第三篇、第四編と発刊されましたが、三篇も少し面白く、四篇は余りに内容が高尚すぎて、私のような「東京」に繋がるもろもろに背を向けた場末のしがない相場師には、何の興味のない話の羅列でしかありませんでした。
〇 新宿は 終(つひ)の蛍を 埋めし街
さて、続編の何処が面白かったかというと、人生におけるお金との関わり方を、4つのセクションに明確に分類していたことです。
その4つとは、以下の通りです。(少し解りやすく書きます)
1、勤め人
2、自営業者(自由業者)
3、経営者(資本家)
4、投資家
〇 青嵐 ピクリと動く 有精卵
そして最も大切なこととして、この4つのセクションは、それぞれ全く異なったルールによって動いていると言うことを理解せよ、という事でした。
この部分、必ず線を引いておいてください。
セクションが変われば、ルールも全く異なる、ということです。
〇 君の言ふ 花野と違う 花野に来
一例を挙げれば、勤め人は原則として時間を切り売りして収入を得ていますので、仕事が忙しい場合、 残業手当が出ますが、自営業者にはそのようなものは出ません。仕事が余りにも忙しくなった場合、勤め人はつい愚痴のひとつも言いたくなりますが、自営業者にとって は、暇であるよりもむしろ望ましいことなので、嬉々として(?)働きます。そんな例は枚挙にいとまが無いので、いちいちあげませんが、皆さんにもそれとなく察知できるのではないかと思われます。
〇 鷹があり 鷹に不在の 我があり
なによりもまずはっきりと確認しておきたいことはただひとつ、いったん株式投資家になったならば、勤め人であれ、自営業者であれ、経営者であれ、あなたのこれまでの経験は一切、そう本当に一切、何の役にも立たない、ということです。それどころか、そうした経験はむしろ投資家にとって邪魔でさえある、ということです。投資家は、全く異なったルールで動かなければならないのですから。
〇 針のある 相場師溺れる 天の川
これは言葉で言うのは簡単ですが、禁煙やダイエットにも似て、なかなか出来ることではありません。しかし、投資家になる決意というものは、この完全なる自己否定、という、孤独な荒野にまずその身を晒す決意であり、その荒野をたったひとり、遥かおぼろなる地平線に向かって第一歩を歩み始める、という決意なのです。
〇 石つぶて 枯野を越して また枯野
三篇目で興味深かったのは、それぞれのセクションにおいて、最も大事な資質を、挙げていたことです。
それは以下のようです。
1、勤め人=安全
2、自営業者=信用
3、経営者=忍耐
4、投資家=精神の平衡感覚
投資家の箇所は、株式投資に関していえば、株価の上げ下げに必要以上に過敏に反応し、感情線をかき乱してはいけない、ということでしょう。
さて、以上のことを踏まえた上で、私の考えを少しだけ書かせていただきます。 (少しつかれましたので、休憩します。今日中に、必ず書き終えます)
<引用ここまで>