そこにある門(下)

<引用ここから>

〇 樫夕焼 未来あろうが なかろうが

それでは、「精神の平衡感覚」を身につけるには、どうすればよいのか、そして投資にとっての「安全」と は、いったい何を意味するのか。それには勿論、幾通りもの方法があるわけですが、それは極めて個人的なメッセージの領域になりますので、不特定多数が読むこのような掲示板では、物理的な側面から言ってもとても書けることではないでしょう。 ただほんの少し、ヒントめいたものを書くとするならば、

○ 銀杏散る 樺美智子に 広場の死

まず、秘法なるものも、華麗なるテクニックも存在しない、ということ。
秘法なるものが完成したと確信した瞬間から、その秘法如きものは崩壊を開始し、華麗なる空中ブランコ は、いつか必ず地に墜ちる、ということ。
だからこそ何よりも、安くなったら買う、ための基準、高くなったら売る、ための基準、をはっきりさせてお く、ということ。
その基準は、自らの失敗にしたがって、実はどんどん増えていき詳細になり、増えれば増えるほど詳細になればなるほど、かえって精神の平衡感覚はなくなっていき、その不安が売買の短期化に結びついていってしまう、ということ。(デイトレの人は逆に、売買の長期化になっていってしまうのですが)
だから、ある時点から逆に、基準なるものの簡素化、単純化が必要になってくる、ということ。つまり、努力すればするほど成績が悪くなるという、努力逆転の法則が起きはじめた時点で、努力しないように努力する、ということ。

〇 柿の木の 近くその裏 もっと右

そして誰も言わないことをひとつだけ、
株式投資においてやってはいけないことを10項目並べあげ、自らの性格、資金、その他もろもろを熟考した後に、そのうちの9項目はこれを厳守し、されど1項目は、敢えてそのタブーを犯す決意をする、ということ。
その犯したタブーこそが、恐らくあなたの突破口になるだろう、ということ。

○胡桃(くるみ)割る 湖の国から出ず 桃の国

最終の目標は、株を持っていないと何か落ちつかず、株を持っていることでかえって精神が平衡状態に保たれる、ということなのですが、この言い方は、あるいは年中売買していなければ落ちつかない、ということと、同じだと誤解されてしまうかもしれません。
実際は、全く対極にある概念なのですが。

〇 恐れずは 孤立雪降る 川の昏

必要なのはただひとつ、勇気であり、勇気は、覚悟、から簡単に湧いてくるのではありますが、社会的な成功者めいた方ほど、あるいは困難なのかもしれません。

〇 銀杏の 崩れゆく夜まで 生きてある

<引用ここまで>


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