秘密の小部屋通信(2)

この記事は2003/01/18のものです。

<引用ここから>

〇 移動する 大陸ぽとり 寒椿

さて相場には、様々なやり方があります。以前、書きましたが、私がやっているのは、現物の買い、現物の売り、信用の買い、信用の 売り、ツナギの売り、ツナギの買戻しの、6種類です。 その中で中心になるのは、やはり株式投資と言う以上、投資、即ち現物の買いでしょう。

現物の買いを投資戦略の中心に据える以上、去年はある意味で負けて当然、むしろ予想外の利益を上げてしまった方のほうが、今後心配になってきます、どうでもいいけど。
この辺の機微を、trader21さんが、簡潔に語っておられますので、株式テーブルNo.10328 を、ぜひお読みください。

ですから去年成績が上がらなかった、これではダメだ、今年は全くやり方を変えよう、と考えていられる方、余り一気に変えないほうが良いかと思われます(少しお節介が過ぎるかな)。

○ 気紛れな 少女よ君は 冬の謎

相場は突然に変化します。 例えば、外人がどんどん買っているぞ、と、外人の持ち株比率の高い銘柄を選ぶとします。 しかしひとたび、外人が売りに転じれば、持ち株比率の高い銘柄ほど、売りの圧力に晒されてしまうことになります。

相場道を歩くと言うことは、闇夜を歩くと言うことですから、信じるは我が手にする提灯一つ、 どんな時でも、ばかばかしいくらい恐る恐るびくびくしながら、歩いていかなければなりません。

○ 観覧車 ほどの速さで 冬落下

去年の失敗を反省し、失敗から学ぶことは大切ですが、ならば逆転をかけ、思いきって180 度やり方を転換しよう、などと考えるのは、新たなる荒野にわが身を晒す結果になるのではないでしょうか。(例えば、去年は買いでダメだったから今年は空売りでいこう、とか、通常投資ではダメだったからデイトレでいこう、といったこと、もっとも、空売りもデイトレもやるなといっているのではあり ませんよ、ただ初めてなら、あくまでも、ばかばかしいくらい恐る恐るびくびくと、ということです)。

○ 造成地 農夫黙して 葱作る

敢えて繰り返します。基本的な認識として、去年はダメで当然の年だったのだ、ということです。ダメな時にダメになるやり方は、基本的には正しいのかもしれない、ダメな時に利益を上げてしまうやり方のほうが、長期的には危険をはらんでいるのかもしれない、という、個人的な見解なのです。(但し、経験則による裏付けはあります、でも、反論、あるでしょうね、でも、しないで下さいね、面倒だから)

上げ相場になったら、またやり方を変えるよ、と、簡単に言う方がありますが、人間はそんなにたやすく成功体験を忘れられるものではなく、またそんなに器用に、立ち回れるものでもありません。

○ チゴイネルワイゼン 天より霜降る夜

「ナポレオンでもアレキサンダーでも、勝って満足した人間は一人もいない」 夏目漱石の言葉です。
人間は1度勝ち進むと、勝ちつづけなければ気がすまなくなり、負け出した時ムキになってしまい、歯止めが利かなくなる、ということですが、でも去年勝った人にそんな事をいったとして も、鼻であしらわれるだけでしょうから、これ以上言わないことにしておきましょう。

私が送りたいメッセージは、ここ2年ほどダメだった人に、それはある意味では当然だったのだ、だからそれだけで相場をあきらめる必要は微塵もない、但し自らの愚かさや誤りはしっかりと認め肝に銘じ、苦しんで苦しんで、再び立ちあがってほしい、という事なのです。

相場はいつも、あなたの目の前にあり、そこには秘密の小部屋と言う、あなた以上に苦しんでいる人間が待っているのだ、ということを。

○ 蝋梅や 静かに生きる ひとがいる

さてあなたの再出発に、ホンのチョッピリ、恥ずかしいほどのヒントを書いてみたいと思います。
私が上げた6つのやり方の中で、軸となるのは確かに現物の買いですが、最も大切だと私が考えているのは、何だと思われますか。
答えは、次回、数日後(?)くらいに。

<引用ここまで>



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