君微笑めば君に散る(終)後編

(つづく)

<引用ここから>

〇 膨張する宇宙縮まるちゃんちゃんこ   石投げて虹に重なる放物線

以下、もっと例を挙げていけばなお解りやすいとは思いますが、私は最近のネットの掲示板にかなり危うさを感じていまして、もっともそんなことは私ひとりが胸に秘めていればよいことですので、一刻も早く消え去りたいので、先に進みます。

〇 成人式行かず少女は鳥を買う   鉛筆を削り少女は聖樹とす

次に、実は本物の格言には、お子様達の理解を超えた、或る秘密が隠されていまして、気に入った格言が ありましたら、繰り返し口ずさみ、その秘密を、じっくりと解き明かそうとすることです。もし貴方が、いわゆる一般的な解釈を、1センチでも1ミリでも超えた解釈にたどりついたとしたなら、その 秘密を解明したことになり、それは間違いなく貴方を劇的にゲキテキにgekitekiに変えます。

〇 月明や貝は真珠を抱き眠る   恐れずは孤立逃れざる実月

その例として、以前私が書きました、「人の行く裏に道あり花の山」に関する、解釈をお読みください。 もっとも、花が桜であることも知らない人が五万といるわけですから、(桜ほど散りやすいものはありませんよ、念のため)読んでもその凄さは、解らないかもしれません。

〇 時に母の時には父の雪よ降れ   ふるゆきをひかりのはりであむおんな

私は全く独創的な考えを持った格言を、幾つも持っていますが、その発見の旅路は、何よりも楽しいしかも相場の本質ががどんどんわかってきて結果に結びついていくという、胸弾む日々だったことを、皆さんに告白しておきたいと思います。 できうれば、皆さんにもあの楽しかった日々を追体験していただけたならと、願っています。

〇 鳥雲へ地球は緩やかなる楕円   鷹の眼に青空眩しすぎてあり

相場に限らず、常識というか、教科書的というか、世間の一般的な考えから、たとえ半歩でもいいから抜け出すことこそ、本物の仕事であると、私は思っています。

〇 石楠花は流れ室生は女人雨   水無月の古都より戻り納税す

最後に格言ではありませんが、私の好きな言葉を書いておきます。 「地獄への道は、善意で敷き詰められている」 悪意にだまされるのは、バカか欲ボケです。 でも、本当に怖いのは、一見善意に思われることであり、あるいは相手も善意だと信じてやっていることです。

例えば、ですって?

無期限信用取引き、なんてのはどうですか、無期限に、高い金利を払いつづけるのですか、何故、この時期に出てきたのかわかりますか。

〇 ゼンマイは錆びてアトムの熱帯夜   愛されぬ子供の背中あめんぼう

このくらい書けば、お許し頂けるでしょう。皆様の御健闘をお祈り申し上げます。

〇 漢文の教師木枯しの中を去る

<引用ここまで>


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