学問のすゝめ

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言われている。人は生まれながら貴賎上下の差別はない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと賢い人、愚かな人、貧乏な人、金持ちの人、身分の高い人低い人とある。その違いは何だろうか。それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれど、ただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」

言わずと知れた1万円札の福沢諭吉の「学問のすゝめ」である。「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」の一節はあまりに有名であるが、それ以下の文を知らなかった。

福沢諭吉のいた明治時代でも好きな学問ができる環境にいたのは、一部の人たちだけだったろう。しかし今現在私たちは学問をしようと思えば、誰でも安価ですることのできる恵まれた環境が用意されている。

豊かなはずなのに心は満たされず、衣食住が足りているはずなのに礼節を知らず、自由なはずなのに閉塞感があり、やる気さえあれば、どんなものでも手にはいるなずなのに、無気力で悲観的になっている人が、私の周りにもたくさんいる。

年齢が問題ではない。環境が問題ではない。すべては自分自身が何をやりたいかだ。

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