アフリカの毒(9)

2013/9/16(月)

今バンコクでアフリカに行くための予防接種を受けている。

予防接種は免疫機構に病原体の感染を記憶させ、次なる病原体の感染を防止する方法だ。そのため副作用として熱が出てしばらく寝込んでしまう。

寝込んでいると考えてしまう、どうしてここまでしてアフリカに行くのか?こんな苦しい思いをしてまでアフリカに行くのはなぜか?

イギリス人のお気に入りのジョークに「アフリカの毒」というものがある。アフリカの土を踏み、その水を飲んだものは再びアフリカの大地に帰りたくなるというものである。

私がお腹を壊したあのアフリカの水には、確かに毒が入っていたようだ。ラム島の紺碧の海と涼やかな風、地平線に沈むサバンナの夕日、雄大な大平原で草を食む動物たち、貧しいけれど陽気に生きるアフリカ人、今でも時々無性にアフリカに帰りたいという衝動に駆られることがある。

私がアフリカを訪れたのが20歳の時なので、あれから23年が経とうとしている。しかしいまだにアフリカの毒は私の体から消えていないようだ。

「あの地平線の見えるサバンナに帰りたい」そのために今の苦しみに耐えているのだ。


サファリに行かなくとも、ナイロビから30分もバスで郊外に出れば普通にシマウマが草を食んでいるのが見える。


ライオンの体が保護色になっているため、よく見ないとどこにいるのか見分けがつかない。

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