世界文学全集 1


「要約 世界文学全集 Ⅰ」(新潮選書:木原武一)を読んだ。

原作を読むと数十時間もかかる長編小説を分かり易く書いてくれている。

この本には世界の名作31作品がわずか10ページに要約されている。「ロリータ」(ナブコフ)、「老人と海」(ヘミングウェイ)、「月と六ペンス」(サマセット・モーム)、「女の一生」(モーパッサン)など。

私は恥ずかしながら31作品のいずれも読んだことがなかった。唯一内容をなんとなく知っていたのが、「ジキル博士とハイド氏」(スティーブンソン)くらいだった。

私がこの名作群のなかで最も興味をひかれたのが「月と六ペンス」だ。ご存知の方もいると思うが、この物語はフランスの画家ポール・ゴーギャンがモデルだ。

ロンドンの金融街で株のブローカーとして働くチャールズ・ストリックランドは、よき夫であり、よき父親である普通の男であった。しかしある日仕事も家族もすべて捨て、一人画家を目指しパリに住む。関わるすべての人を不幸にしながらも、憑かれたように黙々と絵を描き続ける。そんな彼が最後にたどり着いたのは、南国のタヒチだった。そこで彼は渾身の作品を描ききり息絶える。しかしその絵は誰の目に触れることなく、遺言通り焼かれてしまう。

私は以前からゴーギャンの生き方に惹かれていた。南国の島で好きな絵を描きながら生活する。なんて素晴らしいんだろう!

しかし、フランス領のタヒチは物価が高く、絵を描くキャンパスを買うお金もないほど、経済的に困窮していたようだが。

私も将来、田舎に移り住み(私が今住んでいるところも十分田舎かかもしれないが・・・)、天気のいい日は田畑を耕し、雨の日には瞑想や読書をしたりして、今以上にゆったりした生活を送りたいと思っている。

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