なぜ反対玉を建てると相場の変化に対応しやすいのか

昨日は反対玉を建てると相場の変化に対応しやすいと書いた。

ではなぜ相場の変化に対応しやすいのか説明したい。

少し例え話が飛ぶが、マニュアル車を例にあげると、信号で止まった車を発進させるにはギアをローギア(1速)にしなければならない。止まった重い物体を動かすには、大きな力が必要なのだ。私の乗っている車はマニュアル車だが、10年経ってもたまにエンストをすることがある。

しかし一旦動き出した車は、もうそれほどの力は必要ない。ローからセカンド、セカンドからサードへ簡単に変速することができる。

実は、この物理現象と同じことが株式トレードにも言える

ある株を10000株買っているとしよう。これで利益を上げるには買ったところよりも高い値段で売れば利益が出る。

売買譜にすると1000株単位なら0-10(売り玉0-買い玉10)。(詳しいことは「あなたも株のプロになれる」(同友館、著:立花義正)を読んでもらいたい。)

思惑通り上昇しているときに、あえて反対玉を建てるという発想は普通思い浮かばない。

つまり、0-10から1-10(売り玉1-買い玉10)だ。1-はとても無駄な玉に見える。事実、上昇している時には、損失しか生まないからだ。

しかし、この1-を起点にして2-10、3-10、4-10と玉を増やすのは比較的簡単だ。これで相場の微妙な上げ下げに対応できる。

自動車で言うところのアクセルを緩め、減速しているようなものだ。

さらに上手くなると5-7、5-5、5-3、7-1と買い玉から区切りをつけ、売り玉にもっていき、下げ相場に対応することができる。

はじめの反対玉を建てるには心のパワーが必要だが、その後は比較的楽に玉を積むことができる。

つまり、0から1は難しいが、1から2、2から3は簡単ということだ。

反対玉を建てるという発想のない人には、この建玉操作ができない。白か黒、買いか売りかの2つに1つだ。

もし買い玉しかもっていなかったら、損をしている時に大量の損失額を手仕舞いするのに心のパワーが必要になる。大概の人はそのまま塩漬けにすることが多いようだが・・・。

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