ヴァラナシに来て3日になる。
今日はカジュラホに列車で向かう。カジュラホは寺院で有名なところだ。というよりそれしかない小さな村だ。
ドラマ「深夜特急」で大沢たかお演じる、沢木耕太郎が高熱を出して、寝込んでしまったところでもある。
カジュラホには、なぜか妻が興味があるようで、カジュラホ寺院の男女混合レリーフの話をするとなぜか話に喰いついてくる。
そういえば昔、彼女が「カーマ・スートラ」という女性漫画を読んでいたのを思い出した。興味があるようだ。
そういうこともあって、行ってみたかったのだ。夜行列車でヴァラナシを発ち、早朝カジュラホに着く、Y子さんも同伴だ。
カジュラホに行くと話したら、彼女も是非行ってみたいとのことだった。前々から一度カジュラホに行ってみたかったのだそうだ。
駅に着くと客引きの群れに襲われる。この小さい町にとって世界遺産のカジュラホ寺院は、唯一と言っていいほどの彼らの収入源で、お客の奪い合いだ。
とりあえず宿に着き、それぞれの部屋でくつろぎ、早い昼食を一緒に食べに行く。気付くと完全にカップルになっている。
さて、寺院に見学に行く。日中のインドは暑い。彼女は日傘をさしている、正解だ。
凄い寺院だ。1000年前のジャイナ教の寺院だそうだが、凄いのはその男女混合のレリーフだ。
かつてのインドでは、こんな開放的で自由奔放な性が許容されていたのだろうか?
レリフーの内容もすごいが、精密さもすごい、これを作った人たちの熱意は、いったいどこから来たのだろうか?
素晴らしい寺院だ。世界遺産に選ばれるのも納得だ。
この男女混合像を見ていると、かつての性に対する考え方は、今とはまったく違ったように思われる。
「深夜特急」の中で沢木耕太郎氏が伝えたかったことは、「捉われた考え方からの解放」ではないかと以前書いたが、もしかしたら、性に対する現代我々の考え方も、捉われた考え方なのかもしれない。
私達は性に対して、もっと自由であってもいいのではないだろうか。
「インドに行くと人生観が変わる」とよく言われるが、こう言うことなのかな?(まだ行ってないけど)