歩く銀杏(10) 前編

歩く銀杏(10)も長文のため前編・後編にわけます。

<引用ここから>

* またまた前回の続き

暴落にも耐えられる原則を作る、ここには超えなければならない矛盾が潜んでいます。

例として、投資ソフトについて考えてみると、解りやすいかもしれません。

ただいかんせん、私は一度も使ったことがなく、恐らくこんなものではないのか、という想像で書きますので、もしかしたら間違っているかもしれません。

しかも〇〇先生は、「〇〇〇の決断」の作成に関わられたようですので、かなり書きにくい感じも持っています。

もし間違っていましたら、所詮素人の戯言、一笑にふして下さいますようお願い致します。

(注)ここでイヤらしい街学的趣味を一つ書かせていただきますと、ヒミコというのは実は人名ではなく、日の巫女(みこ)、という呪術や天文をつかさどる職業上の名称です。
 古来、日本には名前を人に明らかにしない、という風習があり、万葉集などでも名前を尋ねそれに答えることが、結婚の申しこみと承諾になっています。
 それはいまだに私たちの中に残っていて、私たちが名前を呼ばずに、マスター、社長、部 長、会長、局長、先輩、先生、大臣、横綱などで代替しているのが一例です。
 また、中国人は自分たちが世界の中心にいると思っていましたから(中華思想)、中原の外は皆蛮族だとみなし、「魏志倭人伝」でヒミコを「卑弥呼(卑しきか)」と当て字しているのは、 少し不愉快なところがあります。
 ただ、南は南蛮の虫けら、西は西戎北は北狄のけもの、と比べると、東の東夷の夷 は、大弓を使う者の意ですから少しは許せる気がしないでもありませんが。
 ヒミコは、神(火水・上)の子、即ち火水子(ひみこ)からきている(いわゆる水火の激突で す)という広く信じられた俗説もあり、火は水素であり、水は酸素であるとするなら、次の木曜日 の炭素が来れば、地球上の98%が成立し、残りは金曜日の金属、土曜日の土は有機物を無機物に分解して自然界の循環を成り立たせているものと考えれば、いわゆる木火土金水の五行もあながち迷信の一言でかたずけられないところがあります。
 なお日月は陰陽であり、これを加えて七曜になります。(これで今回本当に書きたいことは 終わりました)

閑話休題、さてその矛盾ですが、通常投資ソフトの多くは数種類から数十種類のテクニカルな指標を組み合わせて、買いサイン売りサインを表示していると思われます。

すると通常の投資の陰の極に接近したときに買いサインが、陽の極に接近したときに売りサ インが出ると思われるのですが、しかしそれはあくまでも通常の投資の場合に限定されるものであり、今回のような数年に一回の暴落などに出会った場合は、かなり早めに買いサインが出てしまい、その後で大幅な下落が待っている、という事になってしまいます。

かといって、それでは大幅な下落時に限って買いサインが出現するように設定しますと、今度 は通常の投資の場合、なかなか買いサインが出ないことになります。

また売りサインの場合も、しばしば大相場に発展する銘柄ほど、その初動段階でテクニカル的には売りが出やすいものであり(特に乖離率やボリュームレシオなど)、売った後がはるかに大きかったという悔しさは、皆さんも幾度も経験されたことだろうと思います(私も勿論数限りなく)

そこで私はどうしているかといえば、これは種を明かせばあまりの単純さに皆さんも、何だくだらないそんな事か、と思われるのは間違いないのですが、実はこの連載を振りかえって皆さんに是非今一度確認していただきたいのは、私はこれまで何一つ難しいことは書いてこなかっ た、ということです。

そうです。

私が書いてきたのは、あまりにも単純なことでしかなかった。

しかし同時に、もう一つ皆さんに確認していただきたいことがあります。

確かに、私が書いてきたのは、あまりにも単純なことでしかなかった。 しかしこれだけはせめて言わせていただかなければならないのですが、その単純なことに到達するまでの私自身の道のりは、決して単純なものではなかったのです。

だから、私が話しているあまりにも単純なことの少なくとも何分のいくつかは、私から聞かなければ、あなたが一生聞くことのない話であることには、私は十分な自信を持っています。

何をグダグダ訳のわからないことを書いているんだ、とお思いの方もいられると思いますが、 そうなんです、今なぜか突然、オレはいったい何をしているのだ、というとてもうら寂しい空しさに襲われてしまったのです。

ずいぶん昔の話になりますが、日本ではじめて100万枚を突破してミリオンセラーになった、 村田英雄の「王将」という歌が好きで、よく口ずさみます。

吹けば飛ぶよな ケイ線用紙
賭けた命を 笑わば笑え

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

あの手この手の 思案を胸に
破れ長屋で 今年も暮れた
愚痴も言わずに 女房の○○
作る笑顔が いじらしい

私の苦労をかけているしかも愚痴一つ言わない女房の○○が、あなた、それだけは書くのはやめなよ、と今覗きこんで言うのです。

別に秘密にしろ、というわけではなく、あまりの単純さにあなたが馬鹿にされるだけだから、というのです。

相場で成功するには、理解してくれて何も言わず、しかも愚痴は笑って聞き流してくれる配偶者の存在というのは、最低必須の条件になりますから、恥ずかしながら私は妻に頭が上がらないのです。

<引用ここまで>

(つづき)

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