「ゾーン相場心理学入門」(パンローリング;マーク・ダグラス著、世良敬明=訳)
相場である程度利益が出るようになった頃、得た利益を失うことに恐怖を感じるようになった。
せっかく得たお金を失うことに恐怖を感じるようになると、相場をすること自体が怖くなるようだ。
そんな時にこの本に出会った。この本は相場に対する私の恐怖心を払拭してくれた。驚くべき本であった。
この本のはじめに相場に対する意識調査がある。私がこの本を読む前に書いた意識調査の回答はこの本でいうところの「典型的なトレーダー、大半のトレーダー」のそれと同じであった。
すなわち「正直なところ、損を出さずにトレードする方法があるにちがいないと考えるときがある。」・・・同意する。
しかし読んだ後では意識調査の内容が全く変わっていた。
何事も起こり得る。
利益を出すためには、次に何が起こるか知る必要はない。
優位性を明確にする一定の可変要素には、勝ち負けがランダムに分布する。
優位性があるとは、あることが起きる可能性がもう一つの可能性よりも比較的高いことを示しているにすぎない。
マーケットのどの瞬間も唯一のものである。
相場に対する考え方がガラリと変わったのだ。
ある程度相場で利益が出るようになった人には、次のステップに上るために是非この本をお薦めする。