神の御心を知るには

神の御心を知るには統計学を学ばなければならない

フローレンス・ナイチンゲール

あの近代看護教育の産みの親として、また看護婦として有名なナイチンゲールは統計学者でもある。近代の統計学に多大なる影響を与えたことは案外知られていない。

相場をしていると、いかに我々が偏見やイメージでものを見聞き、判断していているかが分かる。

人間は自らの心を傷つけないために、見たいものしか見ないし、聞きたいことしか聞かないようにできているそうだ。

自分に都合のいいように心のフィルターを調節して情報を受け取っているのだ。

買い玉を建てた途端に、買いに有利な情報しか心に届かなくなる。損失を出す情報は心に痛みを受けるため、自己防衛のために心にフィルターがかかるのだ。

しかし、相場はトレーダーの思い通りに動いてはくれない、相場は常に己の行きたい方向に動く。これが大衆が相場で利益を上げらない大きな理由だ。

この罠に陥らないためには、雑多に並んだ数字から意味を読み取る道具として、統計学の勉強をするようにと師匠から教わった。そして常に反対玉を建て、思いを片玉にしないようにと教えられた。

統計学を用いれば、ファンダメンタル・テクニカル指標から、今は買い戦略が正しいのか、売り戦略が正しいのか、それとも何もしないのが正しいのかがわかり、戦略にのとって玉を建てることができる。

そして反対玉を建てることにより、常にニュートラルに相場に向き合うことができ、相場の変化に対応しやすい。

片玉にしていると相場の大きな変化で損失をこうむり易い。それは損切に躊躇してしまうからだ。

大きな金額の損失は心に大きな痛みを伴うため、損切できず塩漬けにしてしまう。しかし小さな痛みならば、損切も比較的簡単で、相場に再び参加することも簡単だ。

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